自動校正ツールに採用される一般的な小説の作法
この記事では小説エディターアプリRe:teratureに取り入れている、テキスト校正ツールであるTextlintのルールについてお話しします。
これらのルールは一般的な小説作法にのっとった校正ツールとなっています。
とくに公募を目指している方は、校正の補助ツールとして使っていただけます。
それでは採用されている10のルールを解説します。
1. 各段落の先頭に全角スペースまたは開き括弧のみを許可
このルールは、段落の先頭で許可される文字を限定することで、段落の字下げ忘れを防ぐために設けられています。
《正しい例》
ということだった。
その時太郎はほげほげ
《間違い例》
ということだった。
その時太郎はほげほげ
読者は全角スペースや開き括弧から始まる段落を見ることで、新しい話題や考え方が提示されることを直感的に理解できます。
2. 閉じ括弧の手前に句読点(。、)を置かない
このルールは、日本語の一般的な慣習に基づいています。
括弧内の文章を締めくくる句読点の後に閉じ括弧が来ると、一見、何が括弧内の文章で、何が外の文章なのかが混乱を生むことがあります。
《正しい例》
「わたしが正義だ」
《間違い例》
「わたしが正義だ。」
括弧を閉じるときの文に句読点を付けないのが一般的です。
3. 疑問符(?)と感嘆符(!)の直後にスペースを置く
このルールは、一般的に、これらの記号の後に続く文章が新たな文であることを明確に示すためです。
閉じ括弧や、文章の最後に来る感嘆符の直後は不要です。
《正しい例》
「わたしが正義だ! おまえが悪だ!」
《間違い例》
「わたしが正義だ!おまえが悪だ!」
また、文章の流れを自然にし、視覚的にも読みやすくする効果があります。
4. 連続した三点リーダー(…)の数は偶数にする
三点リーダーは、話者が話を途中で止め、無言や空白を示すときに使われます。
これは原稿用紙で3点リーダーを利用する際に2マス使って表現されていた名残と言われています。
必ずそうしなければいけないというわけではありませんが、句読点の間と明確な区別にもなるので従っておくのが無難です。
《正しい例》
「わたしが正義だ……おまえが悪だ」
《間違い例》
「わたしが正義だ…おまえが悪だ」
「わたしが正義だ、おまえが悪だ」間としては句点と大差ない
5. 連続したダッシュ(―)の数は偶数にする
このルールも、三点リーダーと同様、ダッシュが表現する意味や感情の間の一貫性を保つためです。
6. 連続した句読点(。、)を許可しない
連続した句読点は、一般的に文章の流れを乱すと見なされます。このルールにより、読者が文章をスムーズに読み進めることができます。
そもそも、、句読点は文章を読みやすくするためのもの。。
読みにくくなったら、、、本末転倒ですよね。。。
7. 連続した中黒(・)を許可しない
中黒は項目の列挙や分割を示すために使用されますが、連続して使用すると文章が混乱し、読み手が混乱する可能性があります。
原則連続した点は3点リーダ―を使います
8. 連続した長音符(ー)を許可しない
長音符は通常、単語の長音を示すために使用されます。連続して使用すると、誤解を生む可能性があるため、このルールがあります。
「そんなーー」 長音符はダッシュではない
9. マイナス記号(−)は数字の前にしか許可しない
このルールは、マイナス記号の使用を数値の前に限定することで、その記号が表す意味を一貫性を保つためのものです。
「そんな―—」 -記号もダッシュではない
10. アラビア数字は最大2桁までしか許可しない
縦書きで一文字収まるのは2桁までなので、このようなルールになっているかと思います。
WEB小説は横書きが主流なので、それほど気にしなくてもよさそうです。
もちろん公募する際は、その出版社の小説でどのような表記になっているかチェックすることをお勧めします。
まとめ
以上、小説エディターアプリに採用しているRe:teratureの自動校正ツールのルールについての説明でした。
これらのルールは以外にも表記ゆれやら抜き言葉の検出など含まれているので、ぜひ一度利用してみて下さい。
ただ、最終的には人の目を通したものを提出することをお勧めします。あくまで補助ツールとして利用してください。
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